歯周病外科治療の際に歯周組織再生誘導材料を使うことができます
比較的軽い歯周病であれば、歯や歯の周りを清潔に保つ治療を続けることで治すことが出来ます。
しかし、炎症が歯肉の奥まで進行し、
歯周組織の破壊がひどい場合には、歯周組織を回復させるための手術(歯周外科手術)が必要となります。
この手術の際に、
手術治療を補助するための歯周組織再生誘導材料という歯科用の材料が使われることがあります。
エムドゲインゲルとは
エムドゲインゲルとは、スウェーデンのビオラ社で開発された新しい歯周組織再生誘導材料のことです。
エムドゲインゲルの主成分(エナメルマトリックスデリバティブ)は、子供のころ、歯が生えてくる時に重要な働きをするたん白質の一種でできています。
現在の科学水準に基づく高い安全性確保の下、幼若豚の歯胚から抽出精製したもので、2001年12月現在、世界28カ国で使用されています。
歯周外科手術の際に、手術部位にエムドゲインゲルを塗布することにより、歯の発生過程に似た環境を再現することができます。
こうして、初めて歯が生えたときと同じような強固な付着機能を持つ歯周組織の再生を促し、健康な歯周組織を取り戻します。
エムドゲインゲルを利用した治療の流れ
まずは歯周病の状態の検査を行います。
歯周組織の状態を調べるために、歯周ポケットの深さを計ったり、レントゲンを撮ったり、その他治療に必要な検査を行ないます。
エムドゲインゲルを使用した治療が行なえるかどうかは、歯周病の程度や患者さんの健康状態によっても異なります。
歯周ポケットの測定 | 歯肉の切開 | 歯肉の剥離 |
歯根表面の清掃 | エムドゲインの塗布 | 縫合 |
実際にエムドゲインゲルを利用した症例
ケース1 治療前 | ケース1 治療後 | |
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ケース2 治療前 | ケース2 治療後 |